非公認山岳会　Ｐｅｔｉｔ *: チョ～ウ快晴の蝶ｹ岳★後編

　↑　ちょっといびつではありますが、パノラマ写真風に掲載してみました。
　　　[クリックで拡大できます。オレンジ色の上着を着ている人物がｍｉｙａｎｏ・シェルパ]

２００７年６月１７日(日)

■今日の行程　ヒュッテ→蝶ケ岳山頂→長塀尾根→徳沢→明神→上高地→温泉→上高地→おうち

昨日は１８時半頃にはもう寝ていたというのに、今朝は朝日の昇る時間には起きれなかった。

結局、夕日が沈む時も、朝日が昇る時も寝ていたことになる・・・ちょっと寝すぎ、いいや、だいぶ怠けすぎ。

団長とヨッピーとヤク君はまだ眠っているので、そーと起き出して、ヒュッテ裏の山頂へと向かう。

寒くない
風もない

なので、そこに思う存分佇んでいられる。

白っぽい空を背景に、峰々は今日もクリアに浮かび上がっている。
でも、同じように見える峰々も、刻一刻と山肌の色は変わっていくんだ。
陽は角度を変えるにつれ色を変化させていく。
山肌もそれに照らされることにより、受動的に色を変えていくことになる。

今とさっき
今日と昨日
今年と去年

同じ好天であっても、全く同じ景色ということはありえない。

自然は足踏みしない・・・ましてや人間だって・・・ね。

この景色が名残惜しいのか、朝食食べ終わり、出発の準備も整え終わっても、出発する気にはなれない。
コーヒーを外で飲みながら、この絶景を眼に焼き付けておく。
今日見える絶景はこれっきりなんだから。

さぁ～出発。
再びヒュッテ裏の山頂を踏む。
そこからは遥か下に梓川の川原が白く線を引いたように伸びているのが見えた。
その先にはぽつーんと赤い屋根。
帝国ホテルだ。

今日はあのあたりまで歩いていく。
遥かに遠く見える赤い屋根の小ささを思うと、その道程は果てしなく長く思える。

今日は長塀尾根を下る。
針葉樹の森はとても静か。
妖精池には神秘的な妖精がいるっと思わせてしまうような雰囲気の森だけど・・・池は凍っていた。
これでは、妖精も逃げ出してしまうだろう。

長塀山から先は、尾根の傾斜がきつくなる。
その頃がちょうど下るのに飽きてきた頃なので、トントントンとリズミカルに下ることにする。
そして徳沢。

ここか終点ではないのに、なぜかもう山行が終わったような気分になってしまう。
この先、上高地までが長い・・・
そして、上高地から温泉までもがまた長い・・・

午後になり、雲は穂高の稜線上を這うようにのしかかっている。天気は下り坂なのかな。

私達が山の中にいた２日間は、奇跡的な好天だった。
昨日は夜の帳が下りるまで、槍穂の連峰は姿を現したままだったらしい。(私は就寝中だった為、観ていませんが)

誰かか　“梅雨どきにこんなよい天気に恵まれたんだから、ツキを全部使い果たしちゃったってことだな～”　なんていう。

断固、それは違う！

なぜなら

この２日間、ｍｉｙａｎｏ・シェルパはツキまくっていた。

バスの座席を巡ってのちょっとしたトラブルは、災い転じて福となったし
ビール１杯分で２杯飲めたし
松本駅前で１００円拾ったし
その上、この天気だ

それを思えば、この好天はｍｉｙａｎｏ・シェルパ１人によってもたらされたもので、残りの５人のツキではないと思ったほうが理にかなっている。
因ってこの山行で一生分のツキを使い果たしてしまったｍｉｙａｎｏ・シェルパには、永遠にツキを見込むことは出来ないっ、というのは自明のことである。
可哀想ではあるが、これが現実。

ｍｉｙａｎｏ・シェルパ

ツキのおすそ分けにあずかり、感謝にたえません。ありがとうございました。

計画立案時は、甲武ちゃんに会いに、甲武信に行く予定でしたが、石楠花の開花時期とあって、さぞ甲武信小屋は大混雑であろうと予測し、蝶へと転進することにしたのです。
いずれにしろ、天候に恵まれ、最高の山行になったことは間違いないことです。
(甲武信に行ってたら、akima姐さんやゴロゴロさんに会えていたかと思うと、ちょっと残念。)

とにかく、ホニャララ以外は完璧な山行でした。
ご一緒してくれた白熊軍団のみなさん、ありがとうございました。