2007年6月15日(金)
■同行者 団長、ヨッピー、Licca & opanda・シェルパ、miyano・シェルパ、ヤクのヌリカベ号
新宿発23時発のさわやか信州号で上高地へと向かう。
バスの座席をめぐり、ちょっとしたハプニングが発生し、傷心のmiyano・シェルパ。車中一人悲しく、眠れるぬ夜を明かした。
私といえば、途中のトイレ休憩中も起きることなく熟睡。何人の人にこの寝顔を覗かれたことやら。
2007年6月16日(土)
■今日の行程 上高地→横尾→稜線→蝶槍→蝶ケ岳ヒュッテ(泊)
一週間ほど前の週間予報では、土曜は雨のち曇り、日曜は曇りでした・・・その後梅雨関東地方も梅雨入り。
この時期の山行が天気に恵まれるはずはないっと覚悟の上の計画でしたが、奇跡的な快晴での山行となりました。
この奇跡を呼んだのは、何を隠そうわれらがmiyano・シェルパなのです。(詳細はのちほど)
沢渡でバスを乗り換える。
推定6時に上高地に到着。
寒い・・・
ベンチさえも凍っているように冷たく、座ることすら出来ない。
カッパを着て、手袋はめて、朝食を摂る。
昇りたての太陽はやさしげ。空気も少し湿っているよう。
上高地といえばご存知河童橋。
お馴染みの風景とはいえ、止まらずにそこを通過できるわけはない。
うーん、やっぱりビューティフル。
この美しい風景も、好天あってはじめて観れるというもの。
奥穂の岩の襞までも見れてしまうくらいクリアな景色が観れた・・・これもなみmiyano・シェルパのおかげ。
スタスタスタと明神、徳沢、そして横尾。
ちょっとだらけてしまう平坦な道も、左手に展開される迫力ある岩峰と清らかなせせらぎのおかげで、飽きることは決してなかった。
それどころか、あまりの美しさ、あまりの迫力ある山の姿に、しばしば足を止めて見入ってしまう。
人生も山も、寄り道したときに何かを得ていることが多いものなのです。
横尾到着。
団長の鶴の一声で、蝶へは“横尾”から登ることにする。
その理由は「ダラダラ長い登りよりも、きつくても時間的に短い登りのほうがいい」 「展望も横尾からの方が絶対いいはず」
誰が団長の決定に逆らうことが出来ましょうか。
さぁ、ここからが本日の核心といえるところ。
最初からいきなり急登・・・そして急登・・・緩むことなくまた急登・・・この尾根は途中下る事もなくずっーと急登が続くのです。
ふっと気づいたら、サングラスがない。
顔にフィットしていないし、レンズに傷がついていて、あまり好きではなかったのに、いざ失くしてしまったかと思うとなんか残念でならない。
気落ちしていると、横からシェルパが「待っててあげるから、探してきてもいいよ」
冗談じゃない!!君らはシェルパだろう。君らが探してきなさい、っと命令しても、シェルパは動かず。
シェルパの人選を誤ったと、今になって気づいたのです。
2/3くらいから積雪。
トップをシェルパとヤクにまかせ、ステップをきってもらいます。
木々の間から青い空が見えたら、まもなく稜線。
そこにはド迫力の槍穂の峰々が私達を待っていてくれました。
ドッッッッッカーーーーーン
「アレが槍」
「槍から右に伸びるのが北鎌、手前に伸びるのが東鎌尾根だよ」
なんて同定するも・・・各々指す指も、そして目線も全く違う方向を向いているのがどうも気になる。
でも、三人とも楽しそうだから、そんな野暮な詮索はしないことにしましょう。
そして空身で三角点へ。
蝶槍、常念、大天井、そして野口五郎(推定)まで見える。
ここで、マッタリした後、蝶槍へ。
そしてここ蝶槍でもマッタリ岩盤浴。
だって、山頂、及びこの稜線上誰もいないし、誰も来ないんだもん。
マッタリしてしまいます。
こんな大絶景を見れる好天に、何故、私達以外の人は蝶にこようとはしなかったのだろう。
まさか、私達が家を出てすぐ、非常事態宣言が発令され、全国民が緊急避難しているのではないだろうか?
そして下界は未曾有の大惨事が起き、蝶にいる6人だけが奇跡的に生き延びることができたのだ・・・。
な~んて
だって良い天気なのに、人がいないんだもん。
こんなこと考えたくなってしまいますよね。
この絶景もずっーと観ているうちに“さも当然”っとなってくるなんて、ホント贅沢です。
ここらでヒュッテに向かうことにします。
ヒュッテで受付を済ませてから、夕食まで外で宴会。
ツマミはこの絶景・・・だけでいいはずなのに、各々持ち寄ったツマミを勢いに任せて食べてしまった為、さすがに夕食は食べきることが出来ず・・・いけませんね。
夕食後は槍穂を舞台にした夕焼けのオン・ステージ。
観客もまばらなんですから、かぶりつきで観れちゃいます・・・・
しかし、私・・・・・持病の頭痛が発症。
早々床につかざるを得ませんでした。
非常に残念ではありますが、体調不良には勝てないのです。
そして丑三つ時
皆が寝静まった頃
「す、すいません、背中が痛いんです」
っという声が・・・
どうやらヤクが背中に重たい荷物を載せられた夢を見たらしい。
寝付かれない者はもちろんこの寝言を聞いてしまったが
熟睡している者も、何故だか聞いていた
ヤクさん、夢の中までヤクになりきっていたなんてアッパレ。ご苦労様です。
翌朝、この寝言をネタにからかわれてしまったヤク君。
1年間はこのネタを利用させていただきますので、覚悟しておいてね。
明日はもう下山。
天気はどうかな?
つづく
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■関連記事
・チョ~ウ快晴の蝶ケ岳★後編
・チョ~ウ快晴の蝶ケ岳★番外編
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こんにちは。
シェルパにヤクまで連れて、すごい御一行様ですね。で、Liccaさんは手ぶら?
ヤクさんの寝言、笑えるようでもあり、悲しくもあり...
背骨がすり減らないように、養生してあげて下さい。
投稿情報: ULG | 2007/06/19 06:19
「ヤクの一生は重き荷を負うて遠き道を行くが如し、急ぐべからず。」 ”徳川家ヤク”遺訓より
o(・ω・。)o---∈・^ミ┬ミミ┬~ :ヤクを引くの図
投稿情報: OPANDA | 2007/06/19 07:37
おはようさんです♪
いいですね、楽しそうで、こういうのは読んでても
こちらも楽しくなります。
投稿情報: dayan | 2007/06/19 09:32
楽しい蝶ヶ岳の旅引き込まれました!
ヤクさんの寝言切実?な感あり。でも笑えました(ごめん)
蝶ヶ岳は狙ってるんですが、横尾までが遠いです。
三又まで車が入れるといいんですが・・・。
投稿情報: じゅんこ | 2007/06/19 10:56
蝶ヶ岳いいですね。上高地すらいったことがありません。
まだまだ雪もあるみたいですし、自分には遠い世界ですね。
でも土日で上高地は自分にはキツすぎますね
投稿情報: なんちゃって武蔵 | 2007/06/19 12:20
>ULGさん
職務怠慢なシェルパだったため、雇い主も荷を背負いました。
次回はポーターを雇うことにします。
今回でヤク君は、ヤクの役目を返上させてあげることにしました。
寝言があまりにも切実だったので・・・
次回からは、ポーターです。
投稿情報: Licca Channel | 2007/06/19 12:49
>OPANDAさん
もう彼を“ヤク”っと呼んではいけませんよ。
投稿情報: Licca Channel | 2007/06/19 12:51
>じゅんこさん
三股登山口は7月くらいから開通するらしいですよね。
私達も、本当は三股から入りたかったんですよ。けどね~、まだ開通してないんだもん。
ヤクの寝言、じゅんこさんにも聞かせたかった。
投稿情報: Licca Channel | 2007/06/19 12:54
>なんちゃって武蔵さん
↑でも表記しているように、三股からだと楽らしいですよ。
蝶は槍穂の展望台ですから、是非行ってみて下さい。サイコーですよ。
投稿情報: Licca Channel | 2007/06/19 12:56
>dayanさん
“楽しい”って言ってもらえるのが、私にとって一番うれしいです。
投稿情報: Licca Channel | 2007/06/19 12:57
山小屋も空いていそうでいいですね。山小屋のご飯がたべたくなりました。
投稿情報: べー | 2007/06/19 15:25
> べーさん
スキスキでしたよ。
蝶ケ岳ヒュッテの夜ご飯はうなぎですよ。
投稿情報: Licca Channel | 2007/06/19 17:22
「もう彼を“ヤク”っと呼んではいけませんよ。」
はい、「おヤクご免」と言うことにします。
投稿情報: OPANDA | 2007/06/20 08:04