5.6 のコルが見えてきた。２つの点はゴミではないぞ。先行者なのだ。
日程 ２００９年５月２日～６日
メンバー Ｌ：Ｓ田、ジッピ、Ｓ藤、Ｌｉｃｃａ*
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５月４日
ここは下界じゃないからね。
半分日焼けた顔をしてても、みんなは寛容な目で見てくれる。
とってもありがたいけど、これに甘やかされていると、
下界に下りたときに浴びせられるであろう、冷たい視線が、より一層厳しく思えてしまうかも。
覚悟しておかないとね。
今日の予定は前穂北尾根５．６のコルだ。
心は日焼けによる深～いダメージを負ってはいるが、
体調はすこぶるいい。
左膝も・・・たぶんいい。
っつーことで、今日は私も５．６のコルに行くことにする。
６時くらいに出発したのかな。
アイゼンがサクサクと雪面に刺さって、とっても歩きやすい。
７時１５分くらいに、あっけなく５．６のコルに着いた。
思ったより狭い・・・
５．６のコルから見た、
６峰はスッーとなだらかな姿をしているけど、
５峰は急峻。
とっても対照的。
穂高の峰々に背を向けると、梓川が眼下に望める。
今、目にしている梓川・・・近いと思うのか、それとも遠いのか。
感覚がどうしても定まらない。
明日は、あの梓川沿いを歩いているんだな～。
来た道を下る。
下り始めは、傾斜が急すぎて、腰がひけてしまっているけど、
次第に体が慣れてきて、快調に下れるようになる。
やっぱり、下りは踏み跡がないに限るね・・・
奥穂、北穂のルートと違って、ここは人が少ないので、とっても歩きやすい。
途中でプチ雪訓。
“グリセード” はこれが始めて。
なんて怖いんでしょう・・・っと思ったけど、
おなじみの “シリセード” から、お尻の代わりに足をつけば“グリセード” になるのだ。
っとはいっても、初めから上手くはできっこない。
この日の雪質で、足元が滑りにくいのがとっても幸いした。
とにかくフォームだけ習得して、グリセードは終了とする。
次はご存知 “滑落停止” の練習。
前述の通り、雪がグヅグツでピッケルを使わなくても、自然停止してしまう。
「これでは訓練にならない。」っと早々に退散。
テント村が見えてきた。
ここから見る景色もとっても素敵。
９時過ぎくらいにテントに着いたのかな。
すると、長野県警の方がよってきて、
「１０時４０分頃、ヘリが来ます。軽い荷物とか外に置いておくと、飛ばされることがありますので注意してください」
との事。
何があったのかな～、っとソワソワ。
救助の様子、見れるのかな～、っとワクワク。(← 不謹慎だって事は承知しています。ごめんなさい。)
落ち着きを失った私だったけど、
生ビールが飲みたい、っと言うＳ田リーダーに促されて、そのままヒュッテのテラスに移動。
そして、乾杯 
そうこうしていると、頭に包帯を巻いたおじ様が、山岳警備隊員に誘導されてヘリポート方面に歩いていく。
おじ様、コケちゃったのね。大事に至らなくって、よかったですね。
ほぼ時間とおりに、長野県警の防災ヘリがやってきた。
カッコいい～！！
ヒュッテのまわりにいる人ほとんどが、ヘリを目で追っている。
又は、カメラを構えている。
私なんか、かた時も目を離さなかったもん。
ヘリは何回か旋回していたので、私もそれに合わせて旋回してました。
ヘリ見ただけで、満足しちゃいましたが、またまた涸沢は私を沸かせてくれました。
ふっと見ると、ヒュッテのテラスの脇、７峰の付根あたりから、スキーを担いで登っている３人がいる。
聞けば、あの人たちは７０代～６０代との事。
俄然、目が離せなくなってきました。
もちろん一部始終見てましたよ。
そして失礼承知で、笑わせていただきました。
しばらくすると、再びさっきの７０代～６０代組。今度は一人減って２人で挑戦。
と同時に、６．７のコルの方へと登る２人も現れた。
これ見なきゃ帰れない、ってまたまた一部始終見てました。
７０代～６０代組・・・前回よりも断然上手くなっている。さすがです。
ボード＆スキー組・・・めちゃくちゃカッコいい！！雪質悪そうなのに、すごく上手に滑ってた。
私もスキーしたくなっちゃったな・・・但し、ゲレンデで
ジッピが散歩に行くという。
いってらっしゃい、っと送り出したのだが、
気がつくと、柄のないスコップ片手に、子供とシリセード合戦してるではないかっ！！
この無邪気さ、到底アラ還とは思えません。
結局今日は、１０時くらいから、１５時４０分までテラスに陣取っていた。
昨日は一人で涸沢小屋で４時間を過ごした。
何にも実になることしていないんだけど、楽しいんだな、これが。
こうやって時間の流れを気にせずにいられることが、贅沢な時の過ごし方なのだろうな～
ってことは、私ってまさしく セ レ ブ 。
今晩の献立は、ジッピのサバの味噌煮汁＆サイドメニュー数種。
とっても美味しかったよ～。ごちそうさま
明日は涸沢を退去する日。
束の間の我が家だったけど、とっても名残惜しいな。
つづく
Licca*
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ムシムシで身体がダルダル 
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