2007年6月2日(土)
■行程 新宿→滝沢登山口→会津駒ケ岳→中門岳→会津駒ケ岳→滝沢登山口→アルザ尾瀬の郷(入浴)→横浜
6月1日 22時30分 新宿発の夜行バスで会津駒ケ岳へ向かった。
イヤ~バスが狭いのなんのって・・・普通に座ってても前の座席の背もたれに膝がくっついちゃう。
これじゃー眠れないし、運悪きゃエコノミークラス症候群になっちゃうよ・・・な~んて、一人なので愚痴をこぼす相手がいない為、心の中でブツブツつぶやていたけど、結果としてはあっけなく熟睡してしまった。
5時に駒ケ岳登山口で下車。
パン食べて、準備運動して、靴紐締めなおして、トイレに行って いざ出発~
林道沿いの沢。
駒ケ岳からの雪解け水・・・水量が多く、激しくうねっているせいで、泡立っているのだろう・・・水の色が白い。
“もしこの沢を遡行するなら、どういうルートをとるかな”なんてことを考えながら歩いていたので、尾根取付までの近道を見逃してしまい、林道を正直に辿ってしまった。
木製の階段を登り、尾根に取り付く。
広葉樹の葉の緑色はとりわけ美しいな。それが日に透かされると、より一層美しさが増す。葉もキラキラと輝くんだね。
この陽気に気持ちよくなってしまった私。もちろん鳥達だって同じ思いらしく、ピーピー、チーチーと楽しそうに合唱している。
そこへ “アッフォー” “アッフォー” という鳴き声が・・・
何度聞き直しても確かに 「阿呆」 と聞こえる。
どうやら背後から聞こえてくる。
相手が鳥であっても、なんとなくバカにされているようでくやしい。
意地になって早足で歩みを進めてみても、声の音量から推測してもなかなか距離が離れていく感じがしない。
背後から「阿呆」 「阿呆」っと私を指差しながら着いて来ているように思えてならない。
「いやな鳥だ」
追われるように歩みを進めると1700m付近に到着。ここには水場がある。
水場の影響なのだろうか、非常に虫が多い。
同じくここで休憩している人の頭部にはヘルメットを被っているのかと見紛うばかりの虫が群がっている・・・ってことはあの方には私が虫のヘルメットを被っているように見えているんだろうな。
そう、他者は自分を映す鏡なのだ。
ここから先は景色が一変する。
今までが夏山の風情だった山が、急に雪山へと変貌したのだ。
木々の幹周りのみ雪解けの気配を感じるが、それ以外は陽のあたるところであってもしっかりと雪が残っている。
6本アイゼン装着。めったに踏み抜くこともなく、なかなか快適に歩ける。
こんな美しい所を歩いているその時、私は何を考えていたのだろう? オモイダセナイ
ただ単に忘れているだけでも、思い出せなければ、その時私の心も頭も空白だったんだと思っていい。
左手には燧ケ岳だ。
山々を遠望するなら、雪を覆っている時のほうが美しい。
ボーっと呆けた顔をしながら、ただただ峰々を見続けていた。
後続の人の話し声にハッとし、再び歩き始めた。
ちょっと歩くと、小屋の屋根が見えてきた。
でも、歩いても、歩いても小屋は屋根しか見えなかった。
雪の覆った尾根に小屋は隠されてしまっているのだ。
・・・当初小屋で1本取るつもりだったけど、この雪の尾根を越えるのも面倒なので、このままトラバースして山頂へと向かうことにする。
私のそばにいる人で、暇そうな人を捕まえて、お願いする。
“燧をバックにお願いしま~す”
“メインは人物よりも背景でお願いしま~す”
←とお願いして撮って頂いた写真がこれ。
その場で写真を確認してみて愕然。変な顔してる。
せっかくの写真が、こんな変な顔では悲しいです。
でも、背景メインでってお願いしちゃったので、“目つぶっちゃったんで、もう一度お願いします”なんて言えませんもんね。
しかたない。こんな変な顔でも自分の顔だ。諦めよう。
中門岳へはご飯食べてからいくか、食べる前に行くかで、悩む。
悩むくらいだったら、先に食べちゃおうってことで、カップ麺食べて、バンホーテンのおいしいココア飲んで
いざ空身で出~発。
たおやかだね~。
誰もいないし、誰も来ない。
180度体を回転させながら、この景色を堪能する。
標識なかったんだけど・・・
まだ雪の中なのかな?それともここじゃなかったりして・・・
なんて思ったりしたけど、例え違ったとしても、まっいっか。
下山は来た道を戻った。
1700mから下・・・朝は鳥達が合唱していたけど、午後は変わってヒメハルゼミが合唱していた。
山頂付近は白い雪が支配する静寂な雪山
麓近くは生命の響きがこだまする夏山
季節の推移
春は西から東へ、そして、麓から山頂へ・・・
秋はその反対から
この2方向から進められていくんだな。
下山後温泉で汗を流してから、帰路についた。
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