11月4日(日) →→
メンバー L:Eさん、NSさん、ESさん、Mさん、Sさんと私
行程 見晴・下田代キャンプ場(6:45頃)→富士見峠(9:00頃)→アヤメ平→鳩待峠(10:40頃)→宝川温泉→自宅
昨晩は満点の星だったのに、朝起きると淡いみぞれが降っていた。
朝食は賞味期限の改ざんなしの特製味噌煮込みうどん。
お肉たっぷり、お野菜どっさりの栄養満点のおうどんで体を温めてから出発。
その頃にはみぞれは止んでいたが、雲は空を被ったまま動きそうな気配をみせない。
テン場奥の道を富士見峠へと向かう。
途中八木沢橋(?)の手前に、ブルーシートを被せられた物体がある・・・
「???」
近づいてすぐにそれが何か分かった。
「橋の羽目板だ~」
積雪に備えて、羽目板をはずしてあるのだ。
それにより橋は鉄の枠のみである。
見ると
鉄の枠の幅はちょうど靴の幅と同じくらい
橋の高さはせいぜい1.5メートルくらいか
沢は深くない。なので万が一落ちても全身ずぶ濡れになることはないが、かえって川底に身体を打ちつけてしまいそうな感じで怖い。
緊張して渡った。距離にして2メートルチョイくらいだけど、それ以上に長く感じたな。
ぬかるみと落ち葉の絨毯とを織り交ぜたような平坦な道は、徐々に高度を上げていく。
時間の経過とともに霧が晴れることを期待したが、富士見峠までは白い霧の中を歩いた。
富士見峠に到着。
このあたりで薄雲のベールを被った陽が現れ、雲の切れ間からは時折青空が顔をのぞかせていた。
峠にぽつーんと取り残された小屋の前で暫し体を休める。
何を思うことなく、ただ遠方に目を向けていた。
小屋の前からアヤメ平までは再び登りとなる。
霧に濡れた木道を慎重に歩く。
待望のアヤメ平。
静かだ。
雲のドームの下に黄金色の絨毯を引きつめた、閉ざされた空間のよう。
かつてここは「雲上の楽園」と呼ばれていた。
大勢の人が押し寄せ、湿原を踏み荒らし、ここは悲しくも荒廃してしまったそうだ。
今は多くの人の尽力により復元されてはいるが・・・
やはり同じではないだろうな。
再生や復元は今の技術をもってすれば簡単なはずだけど、同じものはけっしてつくれない。
たとえ同じ幹に咲く桜であっても、同じ花は一つもないし、去年の花とも違う・・・同じものは存在しない。
「たったひとつ」 そう意識するだけで、きっと物事へのやさしさが加わるように思える。
そんなことを・・・ここアヤメ平で思った。
ここから鳩待峠までは下り。
濡れた木道の上に濡れ落ち葉・・・「滑ってください」っと言わんばかりのシチュエーションである。
私はその期待にみごと応えた。
未遂が3回、膝&手つきが1回、しりもち1回。
まずまずである。
峠に着いた頃、天気は好転して青空が広がり、至仏山が出迎えてくれた。
晩秋 (初冬かな)の尾瀬はおいしい物を食べた後の後味っというか、香水の残り香っというか、余韻っというか・・・
そういうつかみ所のない味わいが残されていた。
その後、Eさんの好きな宝川温泉に行く。
ここ、料金が1500円もする。
高い。
一つ間違えればゴミ屋敷のようだし、内湯にはドライヤーさえもないし、貴重品ロッカーは100円が戻ってこないし。
納得いかないです。
水上駅からD51が走るというので、出発時間まで線路にへばり付いて、今か今かと待った。
警笛が鳴る、蒸気が見える、それだけで皆で目を合わせ「鳴ったね」 「見えたね」っと確認しあう。
姿は見えないが、気配を感じさせる。もうそれだけで私達はときめいているのだ。
鉄道には興味がないのだが、「風林火山号」やら、この「D51」やら・・・その状況に置かれたら、やっぱりカメラを向けたくなるものです。
尾瀬・・・だけではない、それを含めた2日間がとても素敵で、楽しかった。
全てのモノに、ありがとうを言いたい。
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陽気がいいと、体がうごくね
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アヤメ平は行ったことないです。
群馬側って一回だけ入り口までしか行ったことなくて
そういえば、片品村から入ったとこで
行ったら左側にお店があって前にビジターセンターみたいな建物立ってるとこは
どこですか?
だいぶまえに行っただけなので分からなくて、
お店に鹿肉のバべキゅー売ってたけど
娘が小さかったけど食べたかったなんて言ってたんですけど(ーー;)
投稿情報: ダヤン | 2007/11/08 16:39
■ダヤンさん
>>>どこですか?
分からない・・・っていうか、私も鳩待峠と沼山峠しかしらないから・・・
投稿情報: Licca Channel | 2007/11/09 14:50
地図みたら大清水みたいなんで
検索したらこの売店に鹿肉売ってたんですよ
http://www.k3.dion.ne.jp/~ten10/yama58_062.htm
見たら思い出しました、10年前ぐらいのゴールデンウイークに
日光東照宮見に行こうとしてこんせい峠超えようとして
してたら、雪が吹雪て断念してここに来たんですよ
投稿情報: ダヤン | 2007/11/09 16:27
■ダヤンさん
記憶って、忘れたようでも、あるきっかけで鮮やかに蘇りますね。
私も大清水を利用した時は鹿肉バーベキューたべよっと。
投稿情報: Licca Channel | 2007/11/09 17:39
こんばんは~♪
晩秋の尾瀬レポ引き込まれる文章ですね。
何時もながら上手いな~と感心してます!
Licca Channel さんレポ楽しみですよん!
晩秋の尾瀬は比較的空いてるんですね。
投稿情報: じゅんこ | 2007/11/11 21:00
■ じゅんこさん
じゅんこさんの言葉、うれしい。すごく励みになります。ありがとう。
この時期の尾瀬、私は初めてなんですが、一緒に行った人曰く「人が多い・・・」って言ってましたよ。
投稿情報: Licca Channel | 2007/11/13 09:05
風林火山!
日本で仙丈に行ったときに「やはり風林火山でしょう!」と勇んで乗ってきました。
でも、内部の広告が「長野に行こう」となっていたのが不思議です。山梨はどうした...。やはり信玄の侵略を辿りながら、長野に攻め入る心境でしょうか(笑)。
すてきな写真ですね。空がどーっと拡がっている写真が好きです。
投稿情報: べー | 2007/11/14 08:01
■べーさん
とにかくあの沿線は風林火山の幟で埋め尽くされているようです。さすがに食傷気味です。
っとはいっても、私も「風林火山号」に勇んで乗ったクチですが・・・
写真、褒めてくださりありがとうございます。
曇りは曇りの美しさ、そんな写真を撮りたいな~っと思ってシャッターきりました。
投稿情報: Licca Channel | 2007/11/14 12:56